そば打ちは難しくない!ボウルとまな板とラップと包丁から始めるそば打ち

お蕎麦を打つ話しをすると、
だいたい「すごい〜!」って話しになるんだけど
その度に、てへへー♡ってなっちゃうんだよね。

かつてはお蕎麦を打つのって
すごくハードルが高いことだと思っていたの。

その日の湿度に合わせて水量を決めるだとか、
素人が打つと、切れ切れになってしまうだとか、
そば道場だとか、そば道だとか。
なんだかすごい師匠みたいな人に教えてもらって
なにやらすごい技術を身に付けないと打てないもの、みたいな。

かといってモグラなわたしは、そば道場に通う根性なんてものはなく
「あんなオッサンが打てるんだから、わたしだって打てる気がする」

そう、そんな気持ちでキッチンに向かったのが始まり。
(オッサンごめんね;;

でも実は!
ふと思い出したんだけど、小学校4年生のときかな?
パジャマで学校にくるくらいのダメ担任だったんだけど、
クラスで持つ畑で何を育てるか?って話しになったときに、
蕎麦を育てようって提案してきたんだよね。
今思えば、ただの飲兵衛ねw

で、わたしたちせっせと畑に蕎麦の種をまいて、蕎麦を育てて
蕎麦の実を収穫して、足でふみふみする脱穀機を使って脱穀して、
フルイに扇風機をあててゴミを取り除いて、
石臼を手で回して挽いて、そば粉を作って、
担任が行きつけだったお蕎麦屋さんに行ってそば打ち見学をして、
自分たちで育てて挽いたそば粉を使って、お蕎麦を打ったの。
(ふと思うに、そば殻ごと挽いたから、めっちゃ粗挽きだ!

調理室にある、ボウル、まな板、短いのし棒、三徳包丁で作れたのは、
ミミズみたいな長さで太さの、ゴムゴムしたお蕎麦。
ある意味、トラウマになるくらいスゴいのができあがったの(笑

言うと自分を貶めるから言えないくらいのクソ担任だったけど、
蕎麦を作ってみようかな、
と思った背景にはこの種から蕎麦切りを作った経験があったからで、
お蕎麦のクダリだけで言えば、日本最高級の教師だったと思う。

さてさて、
コレ、「自分で打とう!」と思って1Kのキッチンで初めて打ったお蕎麦。
道具は、家にある、ボウルとまな板とラップ(のし棒)と牛刀。

ただ、写真がヘタクソすぎね。
F4.0 SS1/60 ISO10000だってwww
AUTOだったのかなぁ?
初めての一眼、EOS6Dを手に入れたばかりの頃で、
スピードライトも三脚もなく、明かりもない部屋だったけど
それにしても、ひどいw

写真のひどさは置いておいて、
このとき打ったお蕎麦が、そこそこうまく行ったのがきっかけで
そば打ちにガッツリとハマっちゃったのよね。
振り返ってみると、打つようになって6年になるみたい。
やっと小学生…だね!

そんな小学生がそば打ちを語るのも怪しいものだけど、
そば打ちは、何も難しいことは一切なくて、
麺状のものを作るのであれば、誰でもできることだと思う。

何が大変で、何が楽しいかって、
打てたそのあと、なんじゃないのかな。

水回しがうまくできて、蕎麦が打てるのは誰でもできることで、
そこからの!
・どのくらいの時間で蕎麦玉にするか
・どこまで伸すか
・どのくらいの幅で切るか

これで、同じお蕎麦でも味がすんごく変わるから、
お蕎麦の醍醐味はココなんじゃないかと。
だから、そば道!みたいな、
神がかり的なウンチクが闊歩してしまったんだろうね。

打ち続けていれば、勝手に美味しいお蕎麦を目指したくなっちゃうから(笑
まずは、
お蕎麦が好き!
打ってみたい!
っていう気持ちさえあれば十分だと思う。
 

<手打ちのメリット>

「いいそば粉」でお蕎麦が打てる=失敗しても美味しい
お店の場合、利益を出すことが目的なのでそば粉の原価に左右されがちだけれど、
手打ちだと、自分が思うようにそば粉に投資ができる。
そして、ポテンシャルの高いそば粉は、どんな打ち方をしても美味しいから
職人さんが試行錯誤して行き着いたお蕎麦よりも
美味しい可能性がある。

自分好みの蕎麦の楽しみができる
お店にいくと、お店の提供に従わなくてはいけないけれど
自分で作れたら、自分の思うお蕎麦を、思う存分楽しめる。
これこそが、手作りの醍醐味!

お蕎麦が打てると自慢できる
まったくもってつまらないことだけれど、
こんなに簡単なのに、「そば打ちが好きだ」と言うだけで
「すごい!」と感心してもらえるのは、非常にお手軽だと思う。
褒められるのは、自分を激励できるいいスパイスです。

 

<手打ちのデメリット>

打つと食べるタスクが生まれる
これぞ、毎回わたしがぶつかる壁。
作りたい!と思って作るものの、あれやこれや試行錯誤しているうちに10人前!
誰が食べるの…?と、途方に暮れる。
そんなときのために、蕎麦好きを探しておこう。

そば打ちから抜け出せなくなる
うまく打てた!
と思っても、100%の出来か?といえばそうではない。
もっと美味しくできるはず!
そう思い始めたら、終わりのないズブズブのそば打ち鍛錬が始まる。
ファイト!

 

これら、メリット、デメリットを踏まえたうえで
家にある道具で打ってみようー!

<家にある道具でそば打ち>

・大きめのボウル
・大きめのまな板
・サランラップ(あればのし棒、麺棒)
・包丁、できれば牛刀などの刃渡りが長いもの
・ふるい(なければ普通のザル)
・注ぎ口がある計量カップ
・はかり
 


 

<二八蕎麦の材料(1人前)>

そば粉 80g
つなぎ粉 20g
水 そば粉の加水率にしたがう
  書いていない場合は40%〜(そば粉+つなぎ粉100gに対して40g)
打ち粉 適量

 
まずは、1人前から打ってみるのがおすすめです。
そして、いきなり十割を打ちたいところだけれど、ちょっと我慢。
そば粉8割、つなぎ粉(中力粉)2割でうまく打てたら、十割に挑戦しよう!

初めてのそば粉は、「初心者」とか書かれているものがおすすめです。

今回は、髙山製粉から今年新発売した「信濃」を使います。
打ちやすいそば粉って、全体的に食感がボヤっとしてるものが多いけど、
このそば粉は、打ちやすくて、香りも弾力も甘みも、全て揃っているお蕎麦b

「玄挽」「粗挽き」と書かれているものは
少しへそ曲がりなそば粉なので、
打ちやすいそば粉に慣れてからがおすすめですb
  

 
そば粉を買うついでに、
「つなぎ粉」と「打ち粉」もぜひぜひ用意してください。

もし1回でそば打ちに飽きてしまったら、
つなぎ粉は、パンやお菓子作りに使えるし、
打ち粉はそば粉なので、ガレットやパン、お菓子作りに使えますb
 

いざ、実践!

ふるいを入れたボウルをはかりに乗せ(ふるい+ボウルで0gにする)、
そこに、そば粉80gとつなぎ粉20gをはかり入れ、ふるいます。
合わせてお粉100g、少なめの1人前。

 
お粉の準備ができたら、お水をはかります。
この「信濃」の場合、二八の加水率はお粉に対して42%前後ということなので、
お粉100g×42%=42g用意します。

湿気の多い夏は少なめに、例えば、40g〜とか。
湿気の少ない冬は多めに、例えば45g〜とか。
なんとなく、フィーリング。
  

 
ここまで揃ったら、打っていきます!

ふるったお粉を手でかき混ぜて、
そば粉とつなぎ粉をなじませます。

ボウルの下には、折りたたんだ濡布巾を置いておきます。

 
お水を入れてからは時間との勝負なので、
最初にイメージを。

そば粉に含まれているタンパク質は、
小麦粉とは違い、捏ねてもグルテンを形成しないため、
そば粉の粒子、1粒1粒に水を含ませてあげるイメージをもつと
水回しがうまくいく気がします。

では、
薄く広めにそば粉を均したら、細く長く、
のの字を書くように水をまわし入れます。
このため、注ぎ口がついている計量カップがおすすめです。
 

 
42g全部入れてしまっても構わないけれど、
今回は、あとで調整するように、10ccくらい残しておきます。
 

 
水をまわしいれたら、手を熊手形に固定してホイッパーになった気分で、
表面から徐々にボウルの底に向かって
ササササっとそば粉に水を少しづつ触れさせるように攪拌します。
かき混ぜる、というより、塊ができないように攪拌する、かんじです。
(同じ意味ですね…;

こんなかんじ↓

 
指にまとわりついたものは、
もう一方の手で剥がし落としつつ攪拌していきます。

 
攪拌しはじめは、べっちゃりしたかんじなんだけど、
しばらくすると、サラサラしてきます↓
音も、サーサーって言うように。

 
最初に入れた水は、10cc程度減らしたものだったので、
攪拌し続けてもこの状態が続くと思います。
3分くらいサーサーな状態を続けたら、残りのお水を入れて、様子をみます。

すると、いっきにボソボソっとするはず。
しないようなら様子をみながら1滴づつくらいのイメージでお水を足します。
お粉が少ないので、手に水を付けて回すだけでも違いが出ると思います。

 
こんなかんじに、「おから」みたいな状態になったらいい感じ!
ここまでで、だいたい10分くらい。

 
ここまでは攪拌する(散らす)ようにしてきましたが、
このおから状態まできたら、少しまとめていくようなイメージで、
立てていた指を曲げて、指の節でゴロゴロ撫でるようにしてきます。

 
↓こんな感じにスクランブルエッグの塊みたいになってきたら
おなじようにゴロゴロしながら、より大きな粒の塊にし、ひとまとめにしてきます。

 
ひとまとめになったら、
手の付け根で押し込み、パン生地をこねるように、
つやがでるまで練ります。

だいたい20〜30回くらい。

 
つやがでたら、蕎麦玉に仕上げます。
練り込んでいくと、シワが寄っていくと思うので、
それを練りながら寄せていき

 
空気を抜くように突出させたら(ヘソ出し)、
シワを下にしてボウルに置き、まるくしたら蕎麦玉の完成です。

量が少ないので手で成形していますが、
量が多い場合は、ボウルの底を使っておこないます。

 
ここから、伸して、切っていきます!

まな板に打ち粉をし、
蕎麦玉を乗せたら、蕎麦玉にも打ち粉をします。

 
麺棒を模したラップで、なるべく四角く伸ばしていきます。
四角くするための、角出しという方法がありますが、
均一に伸せたらOKですb

 
使用しているまな板は、W50×D27cmですが、
今回は、そのくらいまで伸してみました。

 
打ち粉をタップリし、
包丁の刃の長さに合わせて折ります。
今回は、半分に。

 
90度回転させ、折り曲げた辺を切っていく上辺にして置きます。

こんな感じに、高さ(麺の長さ)が持っている包丁の刃渡りに合うといいかんじ!

 
一番端を切り落とし、
好みの太さに切っていきます。
刃が湾曲しているので切るのが難しいですが、
1本1本丁寧に切ってきます。

 
全部切ると、こんな感じになります!

 
これをまとめて…

 
乾かないように、オーブンペーパーなどで包んでおきます。

 
では、茹でていきます!

お湯の量は、今回は1人前なので2L(21cmやっとこ鍋)用意しました。

茹でるにあたり、
鍋を火にかけている間に、冷水を用意しておきます。
ゆすぐ用の冷水とは別に、仕上げ用に氷水を用意しておくのがおすすめです。

 
お湯が沸いたら、
蕎麦をパラパラと回し入れ、
すぐにお箸で攪拌します。

 
蕎麦は、「生煮え」はダメだそうなので、
かといって煮すぎると柔らかくなってしまうので、
麺の太さや蕎麦の量にもよるけれど、
1人前なら、ふわ〜と1回沸いたところで茹で上げます。

 
ざるにあげたら、ゆすいでいきます。

始めたころ、
手の脂が蕎麦に移るからお箸で優しくすすぐ、とか、
蕎麦は優しく水にさらす程度にする、
といったことを見かけたので、なるべくそうしていたのだけど、
江戸時代に書かれた『蕎麦大全』には、
「冷水に投げ入れ、水を4、5回換えてよく洗い、水がにごらなくなるまでを目安とする」
と、投げ入れたあげく、水の濁りがなくなるまでよく洗うと書いてあったの。
なかなか激しい…ッ!

これを読んでから、
やさしくもみ洗いしながらよくゆすぐようにしたところ、
唇への当たりがシャッキリするようになったので
いまのところはそうしてみています。

 
ゆすいで水を切り、氷水にさらして絞め、
お皿に盛ったらできあがり!

 
初めて打って、この姿が見られたら
たぶん、とても感動すると思う!

わたしは、いまでもそう♡
 

いざ、実食!

でも感動は後回しに。
ここまでできたら、なるべく早くすすり込もう!

ゾゾゾゾゾゾーッ、ゾッゾッ!!
ンン〜〜〜〜〜〜♡

蕎麦の香りが鼻を抜けていき、
まさに「感無量」な時間。

おいしい〜〜〜♡♡

自分で打つから格別なのよね〜♪


あ、そうそう!
ゾッゾゾッゾ、すすりながら話してごめんね!

木っ端微塵になるようなそば粉ではないけれど、
万が一、もし、茹でたときにコッパになってもご心配なく。
これはこれで美味しい食べ方があります!

 
こんなふうに、かけ蕎麦のように蕎麦つゆをかけ、
好きなお薬味をいろいろ、たくさん乗せて、スプーンを使っていただくと
あえて蕎麦を細切れに作ったような「そういうお料理」になります!
 

 
そば粉自体が挽きたてで美味しいから
どんな結果になっても、それはそれで十分美味しいのよね。

 

最初に揃えたい道具

もちろん、一気に道具を揃えられたらイチバンいいのだけど、
続くかどうかわからないものに投資をするのも気がひけるもの。
そこで、2、3回、自分の家にある道具で打ってみて
次も打ちたいぞ!と思うようなら、
美味しさの第一歩は、麺をシャキっと断ち切ることだと思うので、
・蕎麦包丁
・駒板(こまいた)
この2つは揃えたいところ。

わたしは、左利きだったり、のし板の大きさの関係で、
ひとつづつ道具を揃えていったけれど、
セットを買ってみてもいいのかも?しれません。

包丁があまりよくない、といった話を聞くけれど、
使ったことがないのではてさて?
右利きは、出ているものの数が多くて選ぶのも大変そうです…。

参考までに、わたしの持っている蕎麦セット。
自己流で揃えているので、プロがみたら謎なものもあるかもしれないけれど
これで、わたしの好きな麺の太さだと4人前が打てます。
できれば、もう少し長いのし棒が欲しい…!

 

もっと美味しいお蕎麦が食べたい!

となったらおすすめしたいのが、
「玄そば・粗挽き」というそば粉。
そばの実の黒い殻も一緒に挽いたそば粉で
「お蕎麦をまるごといただく」
そんなお蕎麦が打てます。
高山製粉でいうところの「玄挽」というそば粉です。

挽きぐるみは、打ちやすいし、サラっと食べられて美味しいけれど、
玄そばの粗挽きを打てる人はなかなかいないし
出しているお蕎麦屋さんも少ないので、
これを打てたら「カッコイイ!」というのと、
これを食べたら他のお蕎麦が食べられなくなるくらい、美味しい。

 

そんなこんな、
ざっとみてもらったとおり、お蕎麦を打つのはとても簡単なので、
ぜひぜひ失敗を恐れず、
手打ち蕎麦に挑戦してみてください!

 
ゾゾゾゾゾゾーッ、ゾッ…!

ごちそうさまでした!