アイナメの冷製手打ち蕎麦、夢玄

活き〆アイナメとの対峙

さて、これからオリンピックの連休が始まるというので、
かれこれ週イチの日課になりつつある
いつもの大井町のお魚屋さんへ。

美味しそうなイワシをおすすめされるものの、
「アニサキスで鯖アレルギーに…」
1年くらいは我慢しないと、みたいなのよね。

そんなやりとりをしつつ、
ふといつもヒラメが泳いでいる発泡スチロールを開けてみたところ
ボヨ〜ンとしたオバケみたいな魚が見えたので
んんん?と覗き込んでみたら、

あら、アイナメ!

すかさずお店のお姉さんから
「お客さん、アイナメ知ってるの?」

アイナメ といえば、堤防釣りをしていたころよく釣れたお魚。
「根魚」という、岩場を根城に住むタイプのお魚で、
いったん餌を咥えて潜りこまれたら、出てくるまでリールが引けない。

地球を釣る勢いで引っこ抜いたものなら、
ハリス(釣り糸)が切れるか、
引っこ抜いた勢いで魚だけが慣性の法則で空を飛んでいくか
たぶん、そのどちらかしか選択肢がないくらい。

釣りをしていたころは「下魚」という扱いで、
リリースする人も多いという話を聞いていたのだけど、
キスとかカレイとかメバルとかカサゴとか、
あれやこれや色んなお魚を釣ったけど
とかく美味しかったお魚は、アイナメと、ヒイラギだったなぁ。

どちらも、一般的には下魚に扱われるお魚。
だけど、とても美味しいのです。
特にアイナメは、
「もう一度、あのお魚を釣りたい!」と思わせたお魚でした。 

そんな思い出深いアイナメが、生きたまま泳いでいるとなれば…?

えぇ、衝動に抗うなんてこと、わたしにはできませんでした。

生きたまま持ち帰って自分で〆たいところだったけれど、
お店のお父さんに〆てもらって持ち帰ってきました♪

1キロのアイナメ。
 

 
フフフ〜ン♪
これだけ鮮度がよかったら、まずは洗いからいきたいな〜!

と思いながらお家へ直帰。
いっちょ、捌いてやりました♡

まずは、ウロコを落とします。
ウロコとりがない場合は、包丁を使ってこそげとっていきますb

アイナメはウロコが小さいから取りづらい…!

腹びれの脇から頭に向けて刃を入れて、頭を落とします。
肝がとても美味しそう…!
と思い、胆嚢を破らないように綺麗に取り除いておいてみたところ、どうやら生で可食なようです♪

卵がついていると得した気分だし、
「どんな味がするのかな?」と気になるので、どのお魚も毎回とっておいて、あとから塩焼きや煮付けなどにして味見をして楽しみます。

頭を半分に割って、カマの部分も綺麗に洗い、「アラ」としてとっておきます。

血合に刃を入れて流水しながら取り除き、ついでに腹部も全体的に洗い、拭きます。

あとは、いつもどおりに3枚におろしていきます。

活き〆のせいか、身がパリッパリで刃が立ちづらいいっぽうで、一回身に刃が入ると、プリプリと剥がれてくれるような感じ。
すごい。

半身を落としたら、もう半身は骨をつけたまま保存へ。
骨側はリードを当て、皮側はラップがあたるようにしてラップで巻き、冷蔵庫の奥でお眠りいただきます。

 

アイナメの洗いと硬直刺身

まだ死後硬直が始まる前のようなので、
まずは洗いで頂きます♡

骨を抜いて、食べる分だけ皮を引いて使います。
薄くそぎ切りをして、キンキンに冷やした氷水にしばらくさらし、身が縮れたら取り出し、お皿に盛ります。

と、簡単に書きますが、身がブリブリで包丁の刃が立たないのです…!

 
とても白くて綺麗。
シャキシャキの身に、脂が口のなかで弾ける。

しばらく「魚の熟成」にハマってきたせいか、
久しぶりの鮮度バツグンのお魚に、
とても新鮮な感動を覚えてしまう。

美味しい…

これは、硬直もいただいてみたいと、
しばらく時間をおいてからお刺身も。
 
こんなに鮮度のいいお魚は慣れていないので、
身に包丁を入れるのも一苦労です…。
 

 
肝も鮮度がよければ生でいけるということなので、
小さく切って、アイナメの身で巻いて、ぱっくん。

ん〜〜♡

身だけ、肝だけ、では味わえない、
「アイナメの旨味爆弾」です。

洗いと比べると、細胞を縫うシャキシャキした食感は劣るものの、
舌触りが滑らかなので、より脂の甘みが感じやすい気がします。

 

アイナメのアラの煮付け

お魚を丸で頂くときの恒例行事、アラの煮付け。
こうやってしっかり頂くことこそが、
お家でお魚を捌くことの醍醐味です♪

<材料>
・水
・酒
・砂糖
・薄口醤油
・生姜
割はお好みで。

酒を入れた水を火にかけ、沸騰したところに魚、生姜、砂糖、醤油を入れ、
落とし蓋をして5分ほど炊いてできあがり、です。
身が厚い場合は、10分ほど。
 

これだけの身が付いていると、いただかないともったいないなぁ…!と、思ってしまう。

魚の魚は、アメリカインディアンのモヒカン族みたい!
胸ヒレの付け根が広いから、こうなるんだね〜!

目指すのは、この「ねこまたぎ」

 
「ねこまたぎ」といえば、2つ?意味があって、
「①魚が好きな猫でも、食べずにまたいで通るほど味の悪い魚」
「②猫が食べるところがないほど、キレイに身を食べた後の魚の骨」
で、
①の代表的な魚がヒイラギなんだそう。

かつては、イワシやサバもそうだったらしいけど、
どうやらわたしは、猫がまたぐほどのお魚とか、
下魚といわれるお魚が好きらしい♪

 

アイナメと辛み大根の冷製蕎麦

せっかくの超新鮮なお魚に火を入れてしまっていいのか悩みつつ
ホヤとトマトの冷製蕎麦に検討して使わなかった
「夢玄」に合いそうだな…(´-`).。oOと。

アイナメを片栗粉で吉野打ちし、
湯がいたあと氷で締め、
横けんの辛み大根と、「夢玄」と合わせました。
酢橘の皮をあしらっています。

お蕎麦といえば濃口の蕎麦汁が基本ですが、
白身のアイナメと、甘さが際立つ丸抜きの夢玄に合うように、
薄口で仕立ててみました♪


<薄出汁>
・茅乃舎減塩だし 1パック
・水 300ccくらい
・酒 50ccくらい
・味醂 20ccくらい
・薄口醤油 20ccくらい?
・塩 3gくらい?
(フィーリングでダバダバーっと入れているので謎です。

 

少し崩れやすいけれど、身はプリプリ!!
骨抜きはしましたが、約1mm間隔で身に刃を入れています。

白い星の飛んだ白いお蕎麦に、透き通る蕎麦汁。

 
1日寝かせたことでアイナメに脂がまわり、
香りも旨味もぐーんとアップ❤️
あま〜い脂が溶け出して、
かつおがしっかり効いたお出汁とお蕎麦と合うことなんの!

今日はまた一段と暑かったので、
冷えて透き通ったお蕎麦が身体にスーンと染み渡ります。

 

アイナメの昆布締め

お刺身でいただける白身のお魚となれば
やっぱり昆布締めは通っておきたいところ。
身側に羅臼を当てて3日。

以前からDM制作でお世話になっている、
陶芸家・川島いずみさんのお皿(陶枕)に盛って頂きます♪

 

アイナメのムニエル リエージュソース

アイナメも残り4分の1。
最後は、アイナメといえば!な、ムニエルにしていただきます。

ソースは、ブレ・ア・ラ・リエジョワーズを応用して、
アイナメを焼いたあとのフライパンで
エシャロット、シロ・ド・リエージュ、ビールを煮詰めました。

ベランダで育てたマイクロトマトのコンフィと合わせていただきます♪
 

 
皮目パリッ、身はしっかりしながらもフワッフワ。
アイナメの脂をりんごの香りが優しく撫で、
ソースの甘みをトマトがスッキリ運んでくれます♡
 

思いがけず、いつものお魚屋さんで出会った
生きたアイナメ。

丸々1週間、楽しませてもらっちゃいました♪

どうやって食べようかな…(´-`).。oO
って考えて、イメージを形にする時間がほんと好き。
 

さて、次はどんなものに出会えるかな!

 

ごちそうさまでした♡