先日、Instagramを流し見していたら
ドーナッツ型の、イカリングみたいな天ぷらの写真があって。
遠藤十士夫先生の「むきもの」にあった、
管牛蒡(中央を筒形に抜いたもの)をおもいだして、
ごぼう??
なんておもったものの、
とにかく太い。
なんだろう?と思って調べてみたところ
京野菜の「堀川ごぼう」にたどり着くわけです。
堀川ごぼうとは
京都の伝統野菜のひとつで、
「滝野川系ごぼう」を斜めに植えつけて、
2年以上かけて育てたもの。
大きさは、長さ50cm前後、直径6~9cm。
中にできた空洞を利用して、詰め物料理などに使われるそうです。
「滝野川ごぼう」って?
と思って調べてみましたら、
東京の北区滝野川で栽培されていたごぼうで、
実に、日本のごぼうの9割が、この滝野川ごぼうの系譜なんですって。
いわゆる、あの細くてヒョロっとした東京のごぼうが、
その昔京都まで運ばれて、
太く太く育てられた、という話なのかしら?
空洞のあるごぼうを手にしたら、
「よくないのに当たっちゃったわ!」
なんて思っちゃうけど、
この空洞がウリってところが面白い。

面白そうなお野菜!
と、すぐにお取り寄せしてみようとしたところ、
1本なんと4000円前後!
太いもので7000円〜!
あまりの驚愕なお値段を目の前に躊躇しつつも、
ここで触らなかったら、一生触らないだろう。
あの時やっておけば!という後悔は、
少なければ少ないほど良いと思っているので!
思い切ってお取り寄せしてみちゃいました♪
ついでに、聖護院蕪と、千社唐も♪
(これは、また別の時にb


ごぼうが太いのか、ニンジンが細いのか…ヽ(´▽`)/
写真だとわかりづらいけれど、
木の幹のように、とにかく太いのです。
どうやって食べようかなぁ?と、思案しつつ、
ひとまず、あのInstagramで見かけた
「イカリング的な天ぷら」を目指してみます!

まずは、タワシで泥を洗い流します。
よく、ごぼうの皮は包丁の背でこそぎ落としますが、洗い流したままを使いますb
中が容易に抜けそうなくらいの厚さで輪切りにし、

スプーンを使って抜いてみましたb
外側と内側の間に繊維の隙間みたいなものがあって、そこにスプーンがうまくハマると、ベリっと剥がれるような感覚があります。

抜くとこんなかんじ!
長く切っておき、茹でてから鉄グシなどを刺して抜く方法もあるようですが、とにかく初めてで具合がわからないので、失敗しないと推測される長さで、挑戦してみましたb
いざ、天ぷらに
用意したのは3種類。
①生のわっこ
②生のわっこに鶏つみれを詰めたもの(せっかくなので)
③茹でて中抜きしたわっこ
(あとからオマケで、④生の芯

いろいろラインナップしたものの、
生 or 茹で
で、違いがあるのか?
という検証ですb
で、揚げました!
卵の在庫がなかったので、
小麦粉と水、オンリーですb

結論からいうと、
群を抜いて、①「生」の揚げ。
③の茹でだと、芯を抜くのは容易ですが、
ごぼうの旨味が抜けてしまうのかしら?
とにかく「生」が、
ごぼうの香り、旨味、甘味が豊潤で素晴らしい。
ごぼうは美味しいけど、
こんなに美味しいんだ!と思うほど。
じゃぁ、おまけの④の芯の方は?といえば、
なんとなくボソっとして味気も風味もないかんじ。
この、外側の繊維が美味しいんだ!
ということがよ〜くわかります。
堀川ごぼう、スゴいです。

さて、影に潜む②「鶏つみれ詰め」気になりますね?
実は、「生+つみれ」の揚げとは別に、
ごぼうの茹でを濃いめの出汁で炊き、
鶏つみれを詰めて、薄出汁でゆっくり火を入れ、
最後に餡をかけたものも、ちゃっかり作っていました♪

生+つみれ揚げも美味しいのですが、
ごぼうの柔らかさと鶏つみれの食感があわないのです。
いっぽうで煮たものは、
ごぼうのほくほくとした柔らかい食感に
ホワっとした鶏つみれの食感が抜群に合って、
美味しい。
こうなると、蒸し、焼きも気になるところ!
というわけで、残りのごぼうを使って、
引き続き検証を進めたいと思いますb